ただ座って仕事しているだけなのに…デスクワークで起こる体の不調。

2024年1月26日 その他の症状など

みなさんは、デスクワークをしている最中に、体の不調を感じた経験をお持ちでしょうか。ただ座って仕事をしているだけであっても、不調の状態によっては、仕事の進捗に大きな支障をきたしてしまう可能性もあるでしょう。
そこで、今回はデスクワークによって発生する体の不調や、その原因について解説します。また、デスクワークの辛さを乗り越えるためのポイントも取り上げるため、現在デスクワークで体の不調を抱えている人はぜひ最後までご覧ください。

デスクワークが辛いと感じる理由

デスクワークが辛いと感じる要因は、人によってさまざまです。どのような理由で体の不調を感じるのか、順番にチェックしていきましょう。

頭を使うため

デスクワークが辛いと感じる理由のひとつとして、頭を酷使している点が挙げられます。当然ですが、デスクワークは机に座って行う作業が中心のため、運動量は多くありません。その代わり、デスクワークは脳を酷使しています。
脳の疲労は、目に見えにくい点も厄介です。脳が疲労すると、まず作業効率に影響を与えます。自律神経のバランスが崩れて頭が正常に働かなくなると、体の動きも悪くなり、倦怠感や無気力を招く可能性が高いです。

また、脳の疲労度が一定のレベルを超えてしまうと、感情的になりやすくなります。その場合、仕事はもちろん、プライベートにも大きな影響を与えることになるでしょう。

運動不足になるため

デスクワークをするにあたって、避けて通れないのが運動不足の問題です。適度な運動を日常生活に取り入れると、
脳と体のストレス耐性が高まる、睡眠の質が向上するなど、さまざまなメリットを享受できます。国が定めた指針によると、健康のためには1日8,000歩程度歩くのがよいそうです。

しかし、デスクワーク中心の仕事をしている人が、机から離れて歩く時間を設けるのは簡単ではありません。実際に、東京都のデータによると1日あたりの歩数が8,000歩以上の20〜64歳以上の人は5割程度しかおらず、
日常生活に運動を取り入れるのが困難であることがわかります。

長時間同じ姿勢でいるため

デスクワークにおいて、体を大きく動かす機会はほとんどありません。しかし、長時間同じ姿勢を続けることも、肉体を大きく疲労させます。

デスクワークでとくに疲労度が高まりやすいのは、肩甲骨まわりの筋肉です。頭や両腕を支えている肩甲骨まわりの筋肉が凝り固まると、血流が滞ってしまい、肩こりを引き起こす原因となります。

また、血流が悪くなることによって、エコノミークラス症候群を発症する可能性も高くなるでしょう。エコノミークラス症候群になると、下半身の血流が滞って血栓ができ、肺塞栓症などを引き起こし、最悪の場合死に至ります。

似たような作業を繰り返しているため

似たような作業を繰り返しているときも、仕事に対して辛さを感じることが多いでしょう。新卒や転職したばかりの人は、新しい職場ではまずルーチンワークや単純作業を任されます。
仕事の流れや職場の雰囲気を知るためにも必要なことではありますが、同じ作業を続けると、どうしても飽きてしまいます。作業に飽きてしまった結果、集中力が散漫になり、思わぬミスを引き起こしてしまう場合もあるでしょう。

ちなみに、単純作業は老後の認知能力にとってよくない影響を与えるという研究結果も発表されています。複雑な作業の方が脳へ強い刺激となり、認知能力の衰えの予防につながるでしょう。

人と話すことが少ないため

業務内容によって多少異なりますが、デスクワークの人は人と会話をする機会が大きく減少します。とくに事務の場合、会話の頻度は極端に変わるでしょう。
なかには会話を必要としない人もいますが、淡々と仕事を進めるのが苦手という人も少なくありません。

オフィスワークにおける会話の問題は、とくに2020年頃から日本でも猛威を振るったコロナによって、リモートワークが一般的に実施されるようになってから取り上げられ始めました。
2022年にオンライン上で実施されたアンケートによると、リモートワークの際にコミュニケーションを取れていると感じているのは48.6%程度でした。

デスクワークに向いていないため

そもそもデスクワークに向いていない人は、どのような作業をしていても辛く感じるでしょう。デスクワークが苦手な人の傾向として、集中力が足りていないケースが多いです。
また、デスクワークに必須であるパソコン全般の扱いが苦手な人も、デスクワークには向いているとはいえないでしょう。

そして、複数の仕事を同時進行で進めるマルチタスクが苦手な人も、デスクワークには向いていません。
世の中に存在している仕事はデスクワークだけではないため、デスクワークに向いていないと感じる人は、新しい仕事を探した方が精神衛生的にもよいでしょう。

デスクワークが原因で起こる体の不調

長時間のデスクワークは、体や精神にさまざまな影響を与えます。デスクワークが原因で起こる体の不調のなかでも、とくに代表的なものが血行不良による肩こりです。
肩こりの場合、自分で筋肉を揉み解そうとする人も多いですが、自力で対処しようとしたところ、逆に筋肉が固まり症状が悪化するケースもあります。

また、女性の場合は、血行不良によって老廃物が下半身に溜まり、足のむくみが発生するケースが多いです。椅子に座りっぱなしの状態が続くと、筋肉の収縮がほとんど行われなくなり、むくみやすくなります。
むくみは重症化すると肺に水が溜まり、呼吸困難を引き起こす可能性もあるため、油断は禁物です。血行不良が重症化すると冷え性やめまいなどの症状も発生し、最終的には鬱になる可能性が高まります。

とくに冬場は、結構不良に加えて日照時間の不足によって鬱になりやすいです。鬱になると日常生活を送ることすら困難になってしまい、治療に専念するために、休職、または退職しなければならないケースもあります。

デスクワークの辛さを乗り越える方法

長時間におよぶデスクワークは、多くの人に心身の不調をもたらします。そのため、デスクワークの辛さを乗り越えるために、以下のような方法と取り入れてみましょう。

パソコンの位置や明るさを見直す

デスクワークの負担を減らしたい場合は、まずパソコンの位置や明るさを見直してみましょう。
長時間のパソコンの使用によって眼精疲労が進むと、目の痛みや視力の低下、肩こり、頭痛などの症状が発生し、慢性化してしまう場合もあります。また、目の不調のみならずめまいや吐き気など、体の不調につながる可能性も高いです。

まず、顔とパソコンのモニターの距離は、50~70cm程度開けるようにしてください。適切な距離を保つことによって、目の疲れを最小限に抑えられるでしょう。

また、目は瞳孔を収縮させることで周囲の明るさに順応しているため、モニターと周囲の明暗に落差があると、目の調整機能に負担がかかってしまいます。
周囲とモニターの明るさにできるだけ落差が出ないように調整し、目に疲労が蓄積しにくい環境を整えましょう。

正しい姿勢で座る

デスクワークの際は、正しい姿勢で座るようにしてください。作業中の姿勢を改善するだけでも、体への負担は大きく軽減されます。
正しい姿勢で座る場合、まずは座骨を座面に当てて背筋を伸ばしてください。このとき、やや前傾姿勢になるのが理想とされています。

足の裏は、つま先だけではなく踵まで地面につけてください。足の裏が地面につかない場合は、椅子のサイズが自分の体に合っていない可能性があります。
体にフィットしない椅子は体に悪影響を与えるため、サイズを調整するか椅子そのものを交換しましょう。

そして、椅子に座っている間は顎を引いて、頭の重心はキープしてください。頭が正しい位置にないと、背骨や筋肉に余計な力がかかってしまいます。
デスクワーク中の姿勢が気になる人は、腰痛Laboはちおうじが提供している姿勢改善コースをご利用ください。体の不調につながる前に、猫背や反り腰などを改善できます。

こまめに休憩を取る

長時間パソコンと向き合っていても、仕事の効率は上がりません。そのため、デスクワークの際はこまめに休憩を取るようにしましょう。

一般的に人間が集中して仕事などに取り組める時間は、90分程度が限界とされています。もちろん訓練をすれば90分以上集中力を持続させることはできますが、
疲労が長期間解消されない状態が続いてしまう可能性が高いです。休む場合は、1〜2時間ごとに5〜10分程度休憩時間を確保するようにしましょう。

立って歩き回る

休憩の際は、立って歩き回るのもおすすめです。椅子に座りっぱなしの状態が続くと血行不良になり、肩こりやむくみなどを引き起こしやすくなります。
立って歩き回ると、血行がよくなるだけでなく脳が活性化し、仕事の効率の向上にも期待ができるでしょう。

立って歩き回るのはオフィス内でも問題ありませんが、できるだけ外に出るようにしてください。日光を浴びると脳内でセロトニンという物質が分泌され、ストレスを軽減することが可能です。
また、座っているときと比較すると、歩いている人の方が約60%も思考能力が向上するという指摘もあります。

仮眠を取る

デスクワークの疲労を軽減させる方法として、仮眠も有効です。仮眠を取ることで、疲労の回復や眠気の解消ができます。最近では、仕事の能率を上げるために仮眠を推奨し、仮眠室を設けている企業も多いです。
仮眠を取る場合は、15〜30分程度の時間にしておきましょう。それ以上の時間眠ってしまうと、本格的に深く寝入ってしまい、夜寝付けなくなる可能性が高いです。

また、仮眠をする際は、リクライニングチェアやクッションを利用して傾斜を作ってください。完全にフラットな場所で眠ってしまうと、深く眠ってしまい起きられない場合があります。

ストレッチをする

ストレッチも、デスクワークの疲労を軽減したいときにおすすめの方法です。ストレッチは特別な道具も必要ないため、誰でもすぐに取り組めます。
ストレッチをする場合は、首や肩、腰回りの筋肉を重点的にほぐすようにしましょう。

また、プロによる筋肉ほぐしもおすすめです。腰痛Laboはちおうじでは、辛い場所を重点的にほぐすほぐしコースを提供しています。施術料は1回3,000円と比較的リーズナブルのため、ぜひご利用ください。

いつも原因が分からない不調に悩まされているのには、自律神経の乱れが関わっている可能性もあります。こちらの記事では、自律神経失調症について解説しています。

まとめ

以上、デスクワークの際に体の不調を感じる理由と、その対処法法について取り上げてきました。デスクワークは座っているだけというイメージを持っている人も多いですが、実際は体も脳も酷使する大変な仕事です。
疲労が溜まると慢性的な腰痛や頭痛などに悩まされる可能性もあるため、早い段階で各種不調に対する対処方法を学び、取り入れるようにしましょう。

すでに腰痛や肩こりなどに悩んでいる場合は、専門機関へ足を運ぶのをおすすめします。腰痛Laboはちおうじでは、筋スラッキング療法や超音波治療など、症状に合わせた適切な治療を受けることが可能です。
興味を持った人は、ぜひ公式サイトからお問い合わせください。