サンバ?リンパ?メニエール病|めまいや吐き気も…治療法や対策

2023年7月25日 めまい

皆さんは、メニエール病という名前の病気をご存知でしょうか?すでに知っている人は、耳鳴りやめまいを引き起こす、主に女性が発症する病気という印象を持っているかもしれません。

しかし、メニエール病は女性に限らず、男性も発症する病気です。過去には、芸能界やスポーツ界の男性有名人が、メニエール病を患ったことを公表しています。

今回は、メニエール病の症状や原因など、病気に関する基礎知識についてご紹介します。メニエール病にならないための予防方法や、万が一発症した際の治療法についても取り上げるので、ぜひ最後までご覧ください。

メニエール病の特徴

メニエール病とは、回転性めまいの発作を定期的に繰り返し、変動のある低周波の難聴、耳鳴りなどをともなう病気です。

回転性めまいとは、自身や周囲が動いたり、回転したりしているような感覚に陥るめまいのことで、人によっては平衡感覚を失ってしまい、日常生活に支障をきたす場合もあります。

即座に命の危険に陥ることはない病気ですが、発作を起こす場所によっては深刻な事故につながりかねないため、かつては国が定める指定難病として認定を受けていました。

しかし、2015年に国が定める指定難病から外されてしまい、現在は国からの医療費などの助成を受けることはできません。そんなメニエール病の経過別の症状、原因、そして検査方法などの基礎情報は、以下のとおりです。

経過別の症状

メニエール病は、病気の進行状況によって初期、活動期、そして慢性期の3つに分類されます。初期に確認できる症状は、主に耳の詰まりや低音性の難聴、そして耳鳴りなどです。

これらの症状は、一過性ではなく頻繁に現れたり治まったりを繰り返し、徐々にメニエール病の最大の特徴でもあるめまいをともなうようになります。

活動期に入ると、頻繁にめまいなどの症状を繰り返すようになります。個人差はありますが、最大で1年以上活動期が続くことも珍しくありません。

症状が落ち着くと、間歇期と呼ばれる、ほとんど症状が現れない期間に突入します。多くの人が完治したと勘違いしてしまい、治療の大幅な遅れにつながる場合があるため、注意が必要な期間です。

活動期と間歇期を繰り返すようになり慢性期に入ると、めまいのみならず、難聴や耳鳴りをはっきりと自覚できるようになります。難聴が続くと聴力を失う可能性が高まるため、できるだけ早い段階での治療が必要です。

また、人によってはめまいなどの激しい症状がトラウマとなり、外出ができなくなり塞ぎ込んでしまう場合もあります。

原因

実は、メニエール病に限らず、どのような経緯でめまいが発生するのか、原因は現在でもはっきりしていません。メニエール病のめまいに関しては、内耳の内リンパにリンパ液がたまったことで発生する、内リンパ水腫が原因の説が有力です。

内耳には前庭、三半規管、そして蝸牛と呼ばれる器官があり、ここにリンパ液がたまり浮腫が発生すると、三半規管の動きが障害され、めまいが起きます。

これは蝸牛にも影響を与え、難聴や耳鳴りなどの症状が現れると考えられています。ただし、なぜリンパ液が内耳にたまってしまうのか、詳しいメカニズムは現在でも不明です。

また、メニエール病は内耳に浮腫が発生する以外にも、過労やストレス、睡眠不足などの不規則な生活が原因で発症する可能性も指摘されています。

とくにメニエール病を発症した患者の性格や精神状態には共通点があり、几帳面な人や内向的な人、責任感が強い人など、不満を抱え込みやすいタイプの人は注意が必要です。

検査

メニエール病の診断を行う際、3つの国際的な診断基準によって判断されます。それぞれバラニー基準、AAO-HNS1995基準、そして班会議基準と呼ばれており、これらの診断基準は日本でもメニエール病の診断基準として活用されてきました。

メニエール病の疑いがあるときは、まずは耳鼻科で検査を受けることが必須です。耳鼻科では内耳のみならず脳や内臓まで検査を行っており、内耳にのみ異常がみとめられた場合、メニエール病の疑いがあると診断されます。

検査において、メニエール病かどうか診断する一番のポイントは、症状の定期的な繰り返しの有無です。そのため、問診では年単位でめまいなどの症状がいつ発生し、いつ治ったかまで確認されることがあります。

また、めまいの有無を調べるために、目を閉じて片足で立つ直立検査や、30秒間その場で足踏みを行う足踏み検査など、平衡感覚の検査も同時に実施されます。これらの検査でふらつきなどが認められた場合、メニエール病である可能性が高いでしょう。

ほかにも必要に応じて、難聴の症状が出ていないか聴力検査も実施します。

メニエール病の治療法

昨今は内服薬を用いる以外にも、頚部を中心に頭頚部の循環を促進し、内耳を刺激しているリンパ液の循環排出を促し、メニエール病の改善を図る治療法などが積極的に活用されています。それぞれの治療法の詳しい内容を順番にみていきましょう。

筋スラッキング療法

筋スラッキング療法とは、筋肉や腱に対して行われる治療法です。主に腰痛や肩こりに悩まされている患者に対して使用されてきましたが、最近では治療の内容から、メニエール病に対しても高い効果が期待できます。

筋スラッキング療法では、スラッカーと呼ばれる器具を用いて筋肉に振動を加えることで、リンパの循環を促進し、筋肉の痛みや関節の痛みなどを軽減することが可能です。

メニエール病はリンパ液が内耳にたまることが原因で発生すると考えられているため、リンパの循環に働きかけることができる筋スラッキング療法は、有効な治療法のひとつといえるでしょう。

筋スラッキング療法の優秀なポイントは、余計な圧迫を筋肉に与えることなく治療が行える点です。リンパの流れをよくするにあたって、胸鎖乳突筋と呼ばれる筋肉に対する施術を行うケースが多いのですが、神経が密集している筋肉のため、強い力を加えると症状が悪化する場合があります。

繊細な筋肉や神経に対して負荷をかけることなく、メニエール病の症状の緩和の効果も期待できるのが、筋スラッキング療法の強みです。

骨格矯正

筋スラッキング療法だけでなく、骨格矯正もメニエール病に対して有効な治療法として注目を集めています。すでに言及しているとおり、メニエール病とリンパには深い関係があると考えられていますが、同じように骨格とリンパにも深い関係が存在しているのです。

リンパは骨格筋の隙間を通って流れており、骨格が歪んでいるとリンパの流れにも大きな影響を与えます。つまり、骨格が歪んでいるとメニエール病の症状が悪化する可能性が存在するのです。

事実、メニエール病を患っている人のなかには、骨格の歪みからくる交感神経や副交感神経のバランスの乱れが原因で発生する、腰痛や肩こりに悩まされている人が大勢いました。

骨格矯正を行うにあたって、まず身体の土台となる骨盤が安定させることが必須です。姿勢の矯正が成功すれば、反り腰や猫背が改善され、腰痛や肩こりなどの身体の痛みを解消することができます。

慢性的な痛みから解放されれば、メニエール病の原因と考えられているストレスを減らすことも可能です。

メニエール病の対策

メニエール病には、残念ながら根本的な治療法が存在しません。そのため、メニエール病が発症した場合は、めまいなどの各種発作を起こさないための予防が重要です。

では、メニエール病の発作を起こさないための対策には、どのようなものがあるのでしょうか。順番に対策方法をみていきましょう。

ストレスを避ける

メニエール病に限った話ではありませんが、ストレスは大敵です。とくにメニエール病を発症している人は、心身の疲労などのちょっとしたストレスでめまい、耳鳴りなどの発作を起こす可能性が高まります。

そのため、ストレスの原因を避け、発作のリスクを軽減することが大切です。ストレスを溜めないためにも、プライベートを充実させるようにしましょう。趣味に没頭したり、音楽を聴いてリラックスしたり、昼寝をしたり、自由に過ごすことでストレスを取り除けます。

適度な運動を心がける

メニエール病の発作が起きた場合、その場に立っていられないほどのめまいに襲われることがあります。しかし、発作が起こっておらず、身体の調子も問題なければ、適度な運動をするようにしましょう。

とくに、水泳やウォーキングなどの有酸素運動はメニエール病に効果があるとされ、積極的な取り入れが推奨されています。また、運動を行い適度な汗を流すことで、ストレスの発散効果も期待できるでしょう。

ただし、激しい運動は過度な疲労につながり、発作が起きやすくなる原因となるため、あくまで負荷の少ない運動にとどめるようにしましょう。

塩分を控える

病気の治療を行うにあたって、食事制限が必要になるケースは珍しくありませんが、メニエール病の患者も一定以上の塩分の摂取を控えるように指示される場合があります。

メニエール病は内耳のリンパ液、水分の増加が原因で発生すると考えられていますが、過剰な塩分の摂取は、体内に余分な水分がたまってしまう原因になりかねません。

そのため、メニエール病の発作を抑えるためにも、普段の食事から減塩を心がけるようにしましょう。最近は健康志向が高まっており、減塩調味料や食材なども充実しています。それらを活用して、塩分の量をコントロールできるようにしてください。

適量の水分をとる

メニエール病には、適度な水分摂取を行う水分摂取療法が有効という研究結果もあります。

2000年に行われた研究によると、122名のメニエール病患者に対して男性は2リットルから2.5リットル、女性は1.5リットルから2リットルの水を飲むように指示した結果、95パーセントの人がまったくめまいを起こさなくなりました。

このとき、大量の水分を一気に摂取するのではなく、こまめに摂取するのがポイントです。適切な水分摂取を行うことで、メニエール病の発作を予防しましょう。

睡眠時間を十分に確保する

メニエール病は、各種ストレスが原因で発症リスクが高まりますが、とくに睡眠時間は重要です。

適度な睡眠を取ることで疲労回復効果が望めますが、睡眠時間が不足すると疲労を回復できず、身体の抵抗力も弱まってしまいます。実際に、めまいを訴えて耳鼻科を受診した患者の6割以上が、何らかの睡眠障害を持っていました。

睡眠時間の不足は身体の抵抗力も弱めてしまい、メニエール病以外の病気を患うリスクも高めます。そのため、睡眠時間は最低でも人間が一般的に必要としている、6時間から7時間は確保できるようにしましょう。

メニエール病と類似した症状が現れる病気に、気象病があります。こちらの記事では、気象病の症状や治療法を紹介しています。ぜひあわせてお役立てください。

まとめ

以上、メニエール病の基礎知識や治療法、そして対策について取り上げてきました。メニエール病が発症する原因やメカニズムについては、研究が進んだ現在でも明らかになっていない部分が多数あります。

しかし、多くの患者のデータが集まったことで、発作を抑える効果的な治療法も徐々に確立してきました。メニエール病にならないために一番重要なのは、ストレスの原因となるものを取り除くこと、そしてストレスがたまらないように発散することです。

毎日の生活のなかでのストレス対策は簡単なことではありませんが、食事や運動、趣味などを通じてストレスを軽減することはできます。健康的な日常生活を送るために、そして何より自身の健康のためにも、ストレスがたまらない生活習慣を意識してみましょう。

また、メニエール病に現在お悩みであれば、リンパの循環に働きかける筋スラッキング療法や骨格矯正などの整体的治療も有効な手段です。つらい症状を緩和させ、毎日の生活をより快適なものにするため、こうした施術も検討してみてはいかがでしょうか。