移転?引っ越し?それとも改善?症状が移動する不定愁訴

2023年9月29日 神経障害

「不定愁訴ってどんな状態?」「原因が知りたい」「めまいや肩こりがつらい…。不定愁訴ってどう対策すればいい?」と疑問に思っている方もいるでしょう。

当記事では、不定愁訴の原因や症状、対策について詳しく紹介します。つらい症状でお悩みの方はもちろん、対策について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

不定愁訴とは

不定愁訴(ふていしゅうそ)とは、身体にさまざまな症状が出るのにも関わらず、検査をしても異常が認められにくい状態を指します。不定愁訴を英語で表すと「unidentified complaints」日本語で「客観的に同定しにくい訴え」と訳します。

気持ちや身体の異常を感じているのにもかかわらず、原因がはっきりせずに、周囲の人に理解してもらえないことが多いです。不定愁訴による症状があったとしても「検査をしても原因がわからないから我慢するしかない」「病気ではないから」と、周囲に相談できず苦しんでいる方もいます。

不定愁訴の原因と症状

この章では、不定愁訴の原因や症状について詳しく紹介します。

原因

不定愁訴になりやすい原因は、大きく分けると、自律神経の乱れと病気の2種類があります。ここでは、原因について詳しく説明します。

自律神経の乱れ

自律神経は、代謝や体温調節、臓器の働き、血流など生命の維持に必要不可欠な神経です。自律神経は身体の生命活動だけではなく、精神的なバランスを正常に保つために働きます。心身を活発にする交感神経と、休息させる副交感神経の2つに分かれているのが特徴です。

交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまうと、さまざまな不調に悩まされることが多いです。

自律神経の乱れは、血圧や心拍をもとに調べられますが、一般的な検査といえません。それは自律神経が乱れていると判断できたとしても、その状態を引き起こしている原因まで断定できないためです。

自律神経は、生活習慣やストレス、ホルモンバランスの乱れ、心理的要因など、さまざまな因子から影響を受けます。そのため、確定診断が困難であり、不定愁訴と呼ばれています。

病気
不定愁訴は、病気が原因で生じるケースも多々見られます。

たとえば、肩こりがひどくて整形外科を受診したものの、原因が特定されず症状改善もできないことがあります。不定愁訴と考えられていた症状は、実は精神疾患が原因だったケースもあるのです。

症状

不定愁訴で見られやすい症状は以下のとおりです。

肩こり、冷え、むくみ、不眠、めまい、頭痛、だるさ、ふらつき、しびれ、息切れ、便秘、下痢といった身体症状がよく見られます。

上記のほかには、気分の落ち込みやイライラ、情緒不安定など精神症状が見られる方もいます。

症状には個人差があり、1つの症状が長く続く方や複数の症状が併発する方、異なる症状が順にみられる方など、さまざまです。また、症状が見られるタイミングや持続する期間なども人によって異なることから、病院を受診しても医師に相談しにくいと悩む方も少なくありません。

女性が発症しやすい理由

不定愁訴を訴える人を性別で分けると、男性よりも女性に多い傾向にあります。これは、女性の方がホルモンバランスの乱れによって自律神経が影響を受けやすく、さまざまな症状が現れやすいとされているからです。

女性のホルモンバランスは、生理周期に合わせて変動を繰り返すものだと言われています。とりわけ、PMS(月経善症候群)や更年期障害の傾向のある方は、ホルモンバランスの乱れから、自律神経に影響を受け、不定愁訴を起こしやすいとされています。

自律神経の乱れチェックリスト

自律神経のアンバランスが生じているかどうか、以下のチェックリストで確認してみましょう。

・寝つきが悪い、もしくは眠りが浅い
・食欲がない、または何かを食べていないと落ち着かない
・食後に胃の痛みが見られることがある
・しっかり休息しても疲れがとれない
・やらなければいけないことがあってもやる気が出ない
・漠然とした不安があり落ち込む
・集中できない
・風呂上りでも手足が冷えてしまう
・1年間で5kg以上体重が増えた

上記のチェックが多いと、自律神経が乱れている可能性があります。

不定愁訴の治療法

原因がはっきりせず、症状が日々変化する状態はつらいものです。このような場合、自己判断はせず、まずは医療機関を受診することが重要です。

医療機関で問題がないと言われた場合、筋スラッキング療法や骨格矯正、物理療法、キネシオテーピングなどの対象となる方もいます。

ここでは、不定愁訴の治療法について説明していくので、ぜひチェックしてみてください。

筋スラッキング療法

筋スラッキング療法は、スラッカーと呼ばれる電気器具で、それぞれの筋肉に振動を与える療法です。この振動は1秒間に1,800回と、人の手では再現できないもので、これによって患部のリンパの流れを促し、筋肉の痛みの緩和に役立ちます。

筋スラッキング療法の特徴として、手技ではアプローチできない筋肉の深くまで働きかけられることと、叩く・押す・揉むなど強い圧迫がなく痛みの生じない治療法であること、さらに、偏りの出ない治療法であることが挙げられます。

最たる強みとしては、超高速振動による波動で、何層にも重なった筋膜をふっくらとさせ、失われていた柔軟性を取り戻せる点でしょう。柔軟性が改善した筋膜は本来の機能を果たし、体液循環の不良を解消させるほか、自己治癒力も上昇します。

以上のことから、筋スラッキング療法は、腰痛や肩こりなどにも有効とされています。片頭痛を起こしやすくなっている状態にもアプローチできるのが特徴です。

骨格矯正

骨格矯正では、筋肉をほぐすことで骨格の歪んでいる部位にアプローチし、歪みで動きが悪くなった筋肉を包んでいる筋膜のねじれや塊を同時にゆるめます。

骨格矯正のメリットとして、姿勢改善による多くの効果が期待できることが挙げられます。姿勢不良は見た目を損なうだけでなく、筋肉に偏った負担をかけ続けることから慢性的な疲労や痛み、凝りにつながるほか、内臓機能低下の原因にもなるため、改善が必要です。

骨格が正しい位置に戻ると、内臓も同様に正しい場所へと収まり、むくみや便秘などの解消が期待できるでしょう。女性の方は、生理痛の緩和にもつながります。

このように、骨格矯正は身体の内側を整えることから、循環不良によって片頭痛が起こりやすくなっている状態の改善も目指せるのです。また、背骨や骨盤のアライメントを整え、起立性のめまいの改善を目指していきます。

物理療法

光や熱、電気、水、力などの物理エネルギーを用いて、痛みの軽減や血流促進、筋肉の機能回復を目指せるのが物理療法です。

物理療法やキネシオテーピングを実施すると、心身の緊張を緩和し、全身の循環を促進したり疲労回復につながったりするのです。

たとえば、ぎっくり腰などで痛みが強いときは、骨格矯正や骨盤矯正が行えないケースが多いため、筋スラッキング療法や物理療法で対応します。症状が落ち着いてきたら、骨格矯正や骨盤矯正を取り入れながら回復を促進していきます。

これらの治療には、豊富な知識と経験、施術方法の選択肢の多さが必要です。腰痛Laboはちおうじでは、八王子で唯一筋スラッキング療法が受けられるほか、パーソナルな整体院として、さまざまな悩みに対応できる環境を整えています。

キネシオテーピング

筋の運動障害や自律神経がスムーズにいかないことにより、循環が停滞し、自然回復力の低下が起こります。この乱れを起こした筋膜と、その他の組織を包む膜の相互関係と機能を復元することで、流れをスムーズにし、自然治癒能力を高める療法をキネシオ療法と呼びます。

キネシオテーピングは、伸縮性に優れたテープを身体構造に沿って貼り付けることで、低下した筋機能を支え、血流やリンパの流れを改善し、痛みを抑える効果が期待できます。

この治療法の歴史は1980年まで遡り、長く世界中で用いられていることから、治療実績やデータも多く、非常に信頼性と知名度の高い方法であるといえるでしょう。

治療に使われるキネシオテープは、筋肉や皮膚と同等の伸縮性を持つよう作られています。さらに通気性や素材なども十分に考慮されているため、不快感が少なく、副作用や皮膚トラブルの心配も少ない点が大きな特長です。

不定愁訴の対策方法

睡眠不足や暴飲暴食などを繰り返していると、自律神経の乱れをきたして、身体の不調に悩まされることになります。

不定愁訴による症状を緩和するためには、食事や運動、睡眠などのリズムを整えていく必要があるのです。ここでは、不定愁訴に有効な対策方法を紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

十分に睡眠を取る

自律神経のバランスを整えるため、非常に重要なのが睡眠です。睡眠時には通常、副交感神経が優位な状態になりますが、睡眠不足や眠りの質が悪いと、副交感神経の働きが低下して、交感神経の活動が高まりすぎてしまうことがあります。

上記の状態になると、痛みに対しての感受性が高まり、慢性痛へと移行しやすくなります。

また、自律神経のアンバランスは「自律神経失調症」になる可能性があるので、注意が必要です。心身の不調を整えていくためには、規則正しい睡眠のリズムを保つことが重要です。

人の体は、太陽の光を浴びると体内時計がリセットされます。午前中に太陽の光を浴びてリセットすると、質のよい深い睡眠につながるでしょう。

就寝する2~3時間前から、室内の照明器具の照度を下げていくのもおすすめです。

日々の生活習慣を見直す

食事を抜いたり夜ふかしをしたりするなど、生活習慣の乱れは、自律神経に悪影響を与えやすくなります。早寝早起きや適度な休息、バランスの取れた食事を意識していくと、不快な症状の改善につながるでしょう。

自律神経を修復する栄養素には、ビタミンB12やその他のビタミンB群などが挙げられます。ビタミンB12は卵やレバー、干し海苔などの食品に含まれています。

ビタミンB群は豚肉やレバー、牛乳、アサリ水煮、菜花などに含まれているのが特徴です。

まんべんなく、さまざまな食材を摂取してみましょう。

ストレスを発散する

仕事や人間関係によるストレスをためると、自律神経の乱れを引き起こしてしまうこともあります。趣味や外出を楽しんでストレスを発散させていくことは、不定愁訴対策に有効です。

軽めの運動を毎日する

日々運動を続けていくと、ストレス発散や食欲増進、血流や睡眠の質の向上につながります。
運動は自律神経の正常化にも有効とされているため、散歩やウォーキング、ストレッチ、ラジオ体操など、無理なく続けられる運動を生活に取り入れてみましょう。

運動する時間がなかなかとれない場合、通勤でなるべく歩くよう心がけたり、エスカレーターではなく、階段を利用したりするのも有効です。

身体を温める

身体を意識的に温めると、緊張がほぐれて自律神経が整う効果が期待できます。毎日湯船につかる、薄着を避ける、冷たいものの摂り過ぎを控えるなど、日頃から気をつけて、なるべく身体を温めるように心がけてください。

また、体が冷えると痛みを強く感じやすくなるため、痛みの緩和のためにも冷やさないようにすることが重要です。「冷えにくい体」にするために、入浴や運動を習慣にして、代謝を上げることを意識しましょう。

基礎代謝を上げる効果的な方法として、体の深い筋肉であるインナーマッスルのトレーニングが挙げられます。しかし自分でインナーマッスルを鍛えることは難しく、一般的な運動だけでは効果が上がらないこともあるでしょう。

整体院でできるインナーマッスルへのアプローチのなかには、EMSと呼ばれる治療法があります。これは、電気刺激を直接筋肉へ与えることで筋運動を起こすトレーニング法で、鍛えにくいインナーマッスルへも大きな効果が期待できます。

むくみに悩んでいる女性は、多いのではないでしょうか。慢性的なむくみは病気のサインかもしれません。むくみの解消法などについて、こちらで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

まとめ

不定愁訴とは、身体にさまざまな症状が出るのにも関わらず、検査をしても異常が認められにくい状態を指します。不定愁訴による症状の改善を目指すためには、食事や運動、睡眠などのリズムを整えることが重要です。

腰痛Laboはちおうじは、筋スラッキング療法を取り入れた施術を提供しています。身体の深部まで刺激を加えて、お客様の不快な症状を軽減できるよう努めているのです。

当院では、カイロコース・姿勢改善コース・ほぐしコースの3種類のコースを提供しています。

また、出張での施術も対応しています。「遠いから行くのが大変」という場合は、ご自宅に伺って施術が可能です。ご不明なことがあれば、お気軽にお問い合わせください。

一人でも多くのお客様をサポートするため、一生懸命に務めています。

施術に関することや料金、お悩みの症状などありましたら、当院のホームページよりお気軽にお問い合わせください。